私が介入することで、かみ合わせを治したり、顎関節の状態を安静化したり、筋肉を正常化させたり、といったことは出来ますが、患者さん自身や患者さん自身が置かれている環境や生活を見直し、変えていくことは私には出来ません。
そのため、顎関節症の治療には患者さん自身の治療への参加が大切となってきます。
このような多因子病因説であることから顎関節症の完治は非常に難しいですが、改善へのお手伝いが出来ればお役に立てられればと私は日々思いながら臨床に臨んでおります。

顎関節症の原因は、単一の原因はなく様々な要因(リスクファクター)が重なり合っている・重なり合って発症するという多因子病因説だと考えられています。
昔はかみ合わせのズレが顎関節症になると考えられていましたが、臨床研究が進むにつれて
ということがわかり、単一の原因だけではないとなりました。
そこで、様々な要因について列挙していきます。
顎関節や顎の筋肉の構造的弱さ、頭の位置(視力の左右差、聴覚の左右差)、姿勢、ホルモン(特に女性に多い)、関節リウマチ
かみ合わせの不調和(かみ合わせの関係が不良)、歯の欠損、不適合な補綴物(被せ物、詰め物、入れ歯、インプラント)
精神的緊張の持続、不安な気持ちの持続、気分の落ち込み感覚の持続(抑うつ)、ストレス(筋肉の緊張を高めるために食いしばりを誘発させやすい)
顎をぶつけた、大きく口を開けすぎた、長時間の歯科治療、かみ違い、打撲、転倒、交通
外傷
…などなど私が列挙しきれないくらいに本当にたくさんの様々な要因が顎関節症には関係してきます。
私が介入することで、かみ合わせを治したり、顎関節の状態を安静化したり、筋肉を正常化させたり、といったことは出来ますが、患者さん自身や患者さん自身が置かれている環境や生活を見直し、変えていくことは私には出来ません。
そのため、顎関節症の治療には患者さん自身の治療への参加が大切となってきます。
このような多因子病因説であることから顎関節症の完治は非常に難しいですが、改善へのお手伝いが出来ればお役に立てられればと私は日々思いながら臨床に臨んでおります。

顎関節症のリスク要因については前述しましたが、ここ最近で顎関節症の患者さんが特に増えてきているなぁと顎関節症を専門にみさせていただいている私が感じておりますので、現代社会に特有のリスク要因についてより詳しくまとめていきます。
スマートフォンやパソコンの使用時間が長くなると、自然と頭が前に出た姿勢になります。
この姿勢は首や肩だけでなく、顎にも負担をかけます。
顎の位置がずれやすくなり、無意識の食いしばりや歯の接触が起こりやすくなります。(安静時には口が閉じていても上下の歯は接触していないのが正常です)
現代はストレス社会ともいわれています。強い緊張やストレスは、無意識のうちに食いしばりや歯ぎしりを引き起こします。
特に睡眠中の歯ぎしりや食いしばりは自覚がなく、顎関節に大きな負担をかけます。
朝起きたときに顎やこめかみが疲れている場合は、夜間の食いしばりや歯ぎしりが関係している可能性があります。
前述しましたが、仕事やスマートフォン操作に集中しているとき、口が閉じていても上下の歯が軽く触れたままになっていることがあります。
これを「歯列接触癖(TCH)」といいます。
弱い力でも、長時間続くと顎関節や筋肉に大きな負担となります。慢性的な顎の痛みや違和感の原因になることも少なくありません。
夜遅くまでのスマートフォン使用や不規則な生活は、睡眠の質を低下させます。
睡眠が浅いと歯ぎしりが増えやすく、筋肉の回復も十分に行われません。
これが顎の不調を慢性化させる一因になります。
以上のように、現代社会では急激な環境の変化による顎関節症が増えているように感じます。顎関節症は顎だけの問題ではありません。
ストレス、生活習慣や癖、それによる姿勢の変化、など様々な要因が関係してきます。
当院では、
など、総合的な視点で診療を行っています。
特に、治療前には診査(検査)を徹底的に行い、診断と共に予後どのようになるかを予測立てて説明させていただいております。
「少し気になるけれど様子を見ている」「顎の音がなるけど痛くはない」
そのような段階でも、早めのご相談をおすすめします。
顎の不調は、日常生活の質にも大きく影響します。
気になる症状がありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。